恐竜好きだけど図鑑じゃ物足りないときは:どうなってるの?恐竜の世界【子どもが喜んだ絵本】

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どうなってるの?恐竜の世界
ひさかたチャイルド
文/アレックス・フリス
絵/ピーター・スコット
訳/福本友美子
監修/冨田幸光(国立科学博物館名誉研究員)

わが子の幼児時代のブームは「恐竜」。「早い」「強い」「大きい」ものが好きなので、その傾向にうまくはまったんだと思います。

恐竜の本を何冊も読み聞かせましたが、図鑑はあまり熱中しなかったみたい。私自身も、図鑑はストーリーがないので途中で眠くなってしまいます(笑)。

今回紹介する『どうなってるの?恐竜の世界』は、恐竜たちが実際に生きた日常を見せてくれるところが、息子と私のツボにはまりました。

恐竜は何を食べてた?ほにゅう類との関係は?

※写真はイメージです

ページの中には数種類の恐竜や生きものが描かれ、それぞれの関係が絵と文で説明されています。

たとえば、「最初の恐竜」のページでは、恐竜の死体にネズミなどの小さな動物たちが群がっているて、その後ろには「はらぺこのエオラプトル」の姿が。「ねらわれているとも知らず、食事をする小さな動物たち」という文章が添えられています。「ほにゅう類と恐竜はお互いのエサにもなっていたんだ…」という関係がすぐにわかっておもしろい。

「植物食恐竜の数は肉食恐竜よりずっと多い。そうでなければすぐに食べつくされてしまうだろう」という文章からは、この時代があったからこそ恐竜は減りすぎず、その後の長い恐竜の時代につながっていったんだ…ということがわかります。子どもとの対話もはずみます。

※写真はイメージです

ほかにも、「(この時代に)恐竜たちは水の中にはいない」といった文章など、想像力をかきたてる描写がいいんですよね。「じゃあ、水の中の恐竜はいつから生まれた?」「そうなると恐竜の時代はどう変化した?」と、その先のドラマに想いを馳せることができます。

わが家のお気に入りは「恐竜たちはどこへ?」のページ。巨大な隕石が地球にぶつかって恐竜が滅びたことはよく知られていますが、隕石がぶつかった後に地球がどのように変化して、恐竜たちはどのように死んでいったのか、どんな動物がいきのこったのか…ということが描かれていて、わが家では新しい発見がありました。

恐竜より前に生きた地球上の生物も

息子がスケッチしたサンドワーム。もとは『砂丘』という小説(作:フランク・ハーバート)に登場する架空の地球外生物らしい。巨大というのがきもちわるいポイント。

本書は、息子が4歳や5歳の頃によく読んだもの。
なぜ今になって思い出したのかというと、8歳の息子が最近「サンドワーム」にはまっているから。
サンドワームは「最強王図鑑」やマイクラに出てくる未確認生物で、ミミズみたいな体に大きな口がついたきもちわる〜い生き物ですが、どうやらこれが気になっているらしく。

この絵本には、恐竜がまだ生まれていない時代のページもあり、サンドワームはいませんが、「オットイア」みたいに同じような生き物が描かれていたのを思い出したので、「サンドワームってああいう生きもの?」という息子との会話から、久しぶりに本書を開きました。
この頃の生物って、アノマロカリスとかウミサソリとか、ヘンな形のものがいっぱいいて、本当にきもちわるい。でも見ちゃいます(笑)。

恐竜の時代への想像が広がる絵本

ストーリーが描かれているわけではないですが、見開きのなかにいろんな恐竜や生物のドラマがギュッと詰め込まれていて、その場に飛んでいった気分になって想像が広がる絵本です。

気になる恐竜や生物のミニコラムをつまんでめくれる「65個」の仕掛けも、子どもは大好き。私が読み聞かせの途中で疲れて寝てしまっても、息子がめくってあそんでくれていました(笑)。

恐竜好きの子、恐竜のことを教えたい親御さんにおすすめ。息子も、サンドワームきっかけで本書を久しぶりに読んで楽しんでいました。

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この記事を書いた人

とらとほんブログ運営社。フリーライター。夫と、ADHD・ASDの小学生男子の3人暮らし。息子に読んできた本は500冊以上。メディアでの絵本レビュー実績は200冊以上。子育ての楽しい記憶も苦い体験も、本を通じてお伝えすることで、誰かのお役に立てたなら。スイートでスパイシーな読書体験をお届けしていきます。ときどき、脱線あり。

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