クジラの生態がわかる!絵本3選

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クジラに関する絵本3冊が並んでいる画像。上には『クジラの進化』、左下には『クジラがしんだら』、右下には『Whale's Way ザトウクジラ』の表紙が見える。

現在8歳の息子がクジラに興味を持ったのは、小さなころ、いろんなクジラが描かれたポスターを部屋に貼っていたのがきっかけでした。

今では、親子でクジラ好きです。

親の私はクジラが大きなからだで悠々と泳ぐ姿に憧れがあるし、
息子のとらが惹かれたのは、たぶん、シンプルに「大きな生きもの」が好きだから。
恐竜やゴジラの延長線上ですね(笑)

私たちとは全然違う世界に生きるクジラだからこそ神秘的で興味を引かれるし、一度興味をもつと、どんどん踏み込みたくなる。

そんなクジラの普段の暮らしなどが描かれた絵本を3冊紹介します。

『Whale’s Way ザトウクジラ』

書籍『Whale's Way ザトウクジラ』の表紙、青い海を泳ぐザトウクジラのイラストが描かれたデザイン

【対象年齢:4歳頃から】
作:ヨハンナ・ジョンストン/絵:レナード・ワイスガード/訳:こみや ゆう
出版社:好学社
初版年:2018年
ページ数:42ページ
定価:1980円

\こんな子におすすめ/
・ザトウクジラが好き
・ホエールウォッチングに行く予定がある
・クジラの親子の暮らしを見てみたい

クジラに興味を持ったら、まずは読んでみてほしい絵本です。
人間の暮らしとはほどとおい、
ザトウクジラの暮らし
が描かれています。

冬がくると、赤道ふきんのあたたかい海へと移動をはじめるクジラ。その距離は、1000キロや2000キロ。
これは地球の4分の1にあたるそうで、想像を絶する距離…。
人間が歩いたら何日かかるの?とお話するのも楽しいです。

やがて夫婦になって赤ちゃんが生まれると、赤道ふきんのあたたかい海が、子育てをする“保育園”のようになるのだそう。
あたたかい海が保育園になるなんて、子どもにも想像しやすい表現だと思います。

旅をしたり、海面に出て潮をふいたり・・・
そんなクジラの暮らしについて読んでいると、地球の神秘にふれたような気持ちになります。

クジラをもっと知りたいと思うとき、何度も読み返したくなる絵本です。

とら
とら

ザトウクジラがシャチと戦う場面がすごかった!

『Whale’s Way ザトウクジラ』公式サイト

ザトウクジラ | 好学社
様々な脅威と立ち向かいながら子育てをし、たくましく生きるザトウクジラの壮大な暮らしをワイスガードが美しく描いています。

『クジラの進化』

クジラの進化に関する絵本の表紙、色鮮やかなイラストでクジラや古代の生物が描かれている

【10歳頃から(出版社より)】
文:水口博也/絵:小田隆/監修:木村敏之(群馬県立自然史博物館)
出版社:講談社
初版年:2022年
ページ数:40ページ
定価:2090円

\こんな子におすすめ/
・恐竜が好き
・クジラがどうやって今の形になったのか知りたい
・生きものの進化を辿るのが好き

クジラはどうしてクジラなの?
クジラには謎が多すぎます。大きすぎるし、海の生きものなのに空気を吸っているし。
この本には、クジラがクジラになるまでの進化が紹介されています。

クジラの元祖とは・・・
あの大きな体なので恐竜を思い浮かべるかもしれませんが、クジラはトカゲやワニのようなハチュウ類ではなく、ヒトと同じ哺乳類
この本によると、恐竜たちが地球から姿を消してから生き残った哺乳類のなかまが、クジラになったようです。

海で暮らしはじめた哺乳類がやがて「ムカシクジラ」になり、そこから現在も生きている「ヒゲクジラ」と「ハクジラ」となった。
気が遠くなるような時間をかけて、クジラは体を作り変えてきたようですね。

ちょっとむずかしい内容もありますが、
恐竜の図鑑でおなじみの「魚竜」や、ドラゴンの図鑑でよく見る「リビアタン(原始的なマッコウクジラのなかま)」なども登場するので、
恐竜好きやドラゴン好きは、絵を見るだけでも楽しめるでしょう。

とことんクジラにくわしい写真家・海洋ジャーナリストの水口博也さんが文章を手がけた絵本です。
クジラ好きのキッズには、水口さんとクジラとの出会いなどが綴られた書籍「クジラと海とぼく」(アリス館)もおすすめです。

とら
とら

「ヒゲクジラ」にならなかったクジラが「ハクジラ」になったのかなあ

◆『クジラの進化』公式サイト
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/books/nonfiction/eBRVu

『クジラがしんだら』

クジラが描かれた絵本の表紙で、深海の様子や生き物たちが描かれている。タイトルは「クジラがしんだら」で、夜空の中にクジラのイラストがある。

【対象年齢:4・5歳から(出版社より)】
文:江口絵理/絵:かわさきしゅんいち/監修:藤原義弘
出版社:童心社
初版年:2024年
ページ数:40ページ
定価:1980円

\こんな子におすすめ/

・クジラの死んだあとが気になる
・マッコウクジラが好き
・深海の生きものが好き

ちょっと前に、怪獣が死んだ後の処理をする映画も公開されていましたが。

大きな生きものが死んだらどうなるのか、気になる人は多いと思います。
この本には「クジラが死んだらどうなるのか」が描かれています。

ある時、ドーンと深海に沈んできたのは
何十年ものながい一生をおえた、大きなマッコウクジラ。

クジラのもとには、
ダンゴムシのなかまとして有名なダイオウグソクムシをはじめ、
まっさおな目をしたユメザメや、
足が長〜いタカアシガニら、深海に住む小さな生きものたち
がやってきます。

その中でも珍しいのは、ホネクイハナムシ(初めて聞いた…)
その名の通り「骨を食う虫」で、このホネクイハナムシにも感動のドラマがあるのです!

死んでしまった大きな命がつなげる小さな命。
シーンと静まり返った深海で実際に起こっている命のリレー。

その様子を知ることができる貴重な一冊です。

わかりやすいストーリーと可愛らしい絵で、小さな子でも読みやすいと思います。

とら
とら

小さな生きものもがんばって生きてるんだね

◆『クジラがしんだら』公式サイト

クジラがしんだら (童心社の絵本) :江口絵理/かわさきしゅんいち/藤原義弘
クジラがしんだら 江口絵理/かわさきしゅんいち/藤原義弘 深海はえさが少なく、生きものが少ない場所です。ところが、ごくまれに巨大な食べ物のかたまりが降ってくる。それが命を終えたクジラです。クジラの体は、長ければ100年にもわたってさまざまな...

興味がぐんぐん広がるクジラ絵本

とらがまだ小さな頃、クジラの本というと図鑑が多かった気がします。
最近は絵本がぞくぞく増えているようで「やっぱりみんなクジラが好きなんだね」と喜びを隠せません。

クジラの絵本を読んだ後は、水族館で本物にふれたり、博物館で骨格標本を見たり。
いずれはホエールウォッチングに出かけるのもいいですね。

クジラを知る旅をいっしょに楽しみましょう!

この記事を書いた人

とらとほんブログ運営社。メディアでも絵本のレビューを書いています。
◆たくさんの絵本を読んできた息子の「とら」は大の絵本好き。感想が面白いので、あわせて紹介しています
◆「水族館に行く前に同じテーマの絵本を読む」など、予習+体験を組み合わせると、知識の定着がよく、子どもの地頭のよさがグングン伸びるような気がします。その時に気になっている事柄にあわせた絵本選びに、本ブログを役立ててもらえたら嬉しいです
◆自分が絵本好きなので、おとなも楽しめる絵本を選びがち
◆写真のボカシ部分は図書館本のバーコードを消しています

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